毎日、家事と育児、そして仕事のタスクをこなすだけで精一杯。ふとした瞬間に「今の働き方のままでいいのかな」という思いが頭をよぎることはありませんか?子どもが成長し、ライフステージが変わるたびに、私たちは何度もキャリアの壁にぶつかります。
けれど、一番身近な家族には「心配をかけたくない」と本音を飲み込み、職場では「代わりがいないから」と責任感に縛られてしまう……。そんな孤独なループから抜け出せないワーママは少なくありません。
私たちが本当に必要なのは、利害関係のない「第三の居場所(サードプレイス)」かもしれません。自分をひとりの人間として知ってくれている仲間に、ほんの少し本音をこぼしてみる。そこには、家族や職場では得られない、驚くほど軽やかな答えが待っていることがあります。
先日、私が10年来の仲間と過ごした1月3日のエピソードを通して、心の重荷を下ろすヒントをお伝えします。
雪景色の朝、いつもの匂いに誘われて

1月3日の朝、窓の外を見ると珍しく雪が積もっていました。子どもたちは大はしゃぎで雪合戦。冷たい空気の中で赤くなった頬を揺らしながら遊ぶ姿を眺め、満足したところでこたつで温まり、お出かけの準備を始めます。
向かうのは、10年来の付き合いになるランニング仲間の家。最寄駅に降り立つと、駅前の焼き鳥屋から甘辛いタレが焦げる香ばしい匂いが漂ってきます。私にとって、この匂いは新しい一年が始まる合図。レジ袋に焼き鳥と子どもたちが選んだお菓子を詰め込み、少しの期待とともに仲間のもとへ向かいました。
家族でも仕事でもない、心地よい距離感
集まるのは、もともと趣味で繋がった気楽な仲間たちです。10年前も今も、会えばたわいもない話で笑い合える関係。今では家族ぐるみの付き合いになり、子どもたちにとっても冬休みの大きな楽しみのひとつです。
テレビには箱根駅伝の復路。ランナーの足音と沿道の歓声をBGMに、ビールを片手に往路の波乱を振り返ります。出産以来、会社の飲み会には足が遠のいてしまいましたが、こうした気軽に参加できる場所があることは、今の私にとって大きな救いでした。
子どもたちの笑い声の裏で、こぼした本音

賑やかに遊び回る子どもたちの相手を、周りの大人が自然と引き受けてくれる。そんな環境だからこそ、一瞬だけ「母」の役割をお休みして、自分のペースで過ごすことができます。
何本目かのビールを飲みながら、ふとした沈黙の合間に、ずっと胸に秘めていた言葉を口にしてみました。 「ねえ、実は……思い切って働き方を変えたいんだよね」
「仕事はいくらでもある」という、魔法の言葉
その場にいたのは、同じように子育てに奮闘するママや、人生の先輩ママたち。 「わかる!!!」 返ってきたのは、想像以上の強い共感でした。小3の息子さんの習い事を支えるために働き方を悩んでいるママ友。みんな、楽しく走りながらも、裏では必死に悩み、揺れ動きながら過ごしていたのです。
そんな中、転職経験の豊富な先輩ママが、焼き鳥の串を置いてこう言ってくれました。 「仕事はさ、いくらでもあるから。やりたいこと、やってみなよ」
その言葉は、冷たい冬の風を切り裂くランナーのように、真っ直ぐ私の胸に飛び込んできました。シンプルだけど、何よりも説得力がある。その一言で、私の背中にあった重荷が、ふっと軽くなった気がしたのです。
私の「サードプレイス」から走り出す

家族でもない、職場でもない。自分の本音をさらけ出し、それを温かく受け止めてくれる「サードプレイス」があったからこそ、私は新しいことに挑戦しようと思えました。
テレビの中では、最終区のランナーが晴れ晴れとした顔でゴールテープを切っています。 もしあなたが一人で悩んでいるのなら、少しだけ視線を外に向けてみてください。あなたを「誰かのママ」や「会社の戦力」としてではなく、「あなた自身」として見てくれる場所が、きっと新しい一歩を支えてくれるはずです。
私の心は今、春の新しい景色へと走り出しています。
プロフィール
ファイナンシャルプランナーの Shio と申します。
小学生の息子2人と夫の4人暮らし。
FP1級・宅建士・簿記2級を持ち、身近なお金の話題を「生活目線」でわかりやすく発信しています。
旅行やランニングが趣味で、家族で楽しむ近場旅や、無理のない節約のコツも紹介中です。
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「知ることでお金に強くなる」をテーマに、note・ブログで発信しています。