先日、ようやくiPhoneの買い替えを済ませ、新しい端末へのデータ移行を行いました。
今は「クイックスタート」という便利な機能があり、iPhoneからiPhoneへの移行はスムーズに進むはず……だったのですが、実際にはかなりの時間を費やすことに。自分名義の端末同士、かつ比較的シンプルな構成であっても、金融系アプリの再認証や各サービスの再ログイン、予期せぬエラーへの対応など、一筋縄ではいきませんでした。
ようやく設定を終えてほっとしたとき、ふと頭をよぎったのは「デジタル資産」の整理の大切さです。
「自分には数パターン」でも「家族にはゼロ」の壁
今回のスマホ買い替え作業中、私は自分の中に蓄積された「何パターンかのパスワード」を無意識に使い分けていました。しかし、これはあくまで「私」だからできること。
もし、私に何かあったとき、このパスワード管理を全く知らない家族が同じ作業をしようとしたらどうなるでしょうか。
最近では、預貯金や証券口座も紙の通帳がない「ネット銀行」や「ネット証券」が主流です。また、月額料金が発生するサブスクリプション(定額サービス)も増えています。本人がいなくなった後、家族がそれらの存在に気づき、解約や相続の手続きを進めるには、まずスマホという「最初の門」を開けなければなりません。
放置すると危ない「デジタル遺品」のリスク
いわゆるデジタル遺品は、物理的な遺品と違って目に見えません。整理を後回しにしていると、家族は以下のような困難に直面します。
- スマホのロック解除ができず、思い出の写真や連絡先にアクセスできない
- ネット証券や暗号資産の存在に気づかず、資産が放置されてしまう
- 有料サービスが自動更新され続け、引き落としが止まらない
一つ一つの工程で必要になるIDやパスワードを「ゼロ」から調べるのに、どれほどの時間がかかるか……。今回の引き継ぎ作業で手こずった経験から、その絶望的な作業量を想像し、ゾッとしてしまいました。
家族のために、管理を「シンプル」にする
「いつかやろう」と思っていた終活の一環としてのデータ整理。今回の経験を経て、やはり管理しやすいようにシンプルに、わかりやすく残しておくことが、残される家族への一番の優しさだと確信しました。
まずは、以下の3点から見直していこうと思います。
- 利用している金融機関のリスト化
- スマホのパスコードを信頼できる家族に共有する方法(Appleの「故人アカウント管理」機能など)の検討
- 不要なサブスクリプションの整理
新しいiPhoneのサクサクとした動きを楽しみつつも、中身はもっと身軽に、そして万が一の時に「家族を迷わせない状態」に整えていきたい。そんなことを深く考えた1日でした。
皆さんのデジタル資産は、今、家族が触れる状態になっていますか?