こんにちは。家計を整える・はまぐりポケットです。
近年、資産運用の効率を上げる方法として注目されている「証券担保ローン」。保有している株を担保にお金を借り、さらに投資に回すレバレッジ投資の一種です。
「低金利で借りて、高利回りで運用すれば得をするのでは?」と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回は、私が実際に行っている「楽天証券の証券担保ローンを活用し、高配当株と毎月分配型投資信託(ベスコ)を組み合わせた運用」について、現状の仕組みと、裏側に潜む4つの重大なリスクについて解説します。
証券担保ローンを活用した我が家の運用スタイル
現在の運用イメージは、ざっくりと言うと以下のような形です。
- 土台(担保): 楽天証券に保有している日本株(高配当株を中心に、配当利回り3%前後とする)を担保に設定。
- 借入: 担保価値に対して、比率が50%以内に収まる範囲を金利3.125%で借り入れ。
- 投資先: 借りた資金を別の証券口座へ移し、全世界株を中心に運用され「世界のベスト(ベスコ)」の愛称で知られる毎月分配型投資信託を購入。
現状、ローンの借入金利(約3.125%)に対して、投資信託からの高い分配金(現在の分配率は年換算で約20%近く)と日本株の配当金が大きく上回っています。そのため、この水準が維持できる限りは利鞘(スプレッド)が得られるため、レバレッジをかけた運用として成り立っています。
しかし、投資に「絶対」はありません。心地よい運用の裏側にある4つの隠れたリスクを常に意識しています。
証券担保ローン×高分配投信に潜む4つのリスク
1. 株価急落による「担保株の強制売却」リスク
担保融資比率は現状「約49%」と安全圏に見えますが、証券担保ローンには厳しい自動防衛ルールが存在します。 株価が下がって担保価値が目減りし、借入比率が一定ライン(60%など)を超えると、新規借入や担保株の売却・出庫がロックされます。
さらに株価が下落し、次のライン(85%)を突破してしまうと、予告なしに担保の日本株がすべて強制売却(強制決済)され、ローンの返済に充てられてしまいます。 過去の○○ショックのような市場の急落時には、優良な高配当株でも3〜4割の下落は十分に起こり得ます。「ある日突然、大事な保有株を失うリスク」と常に隣り合わせです。
2. 毎月分配型投信(ベスコ)の「タコ足分配(元本取り崩し)」の罠
分配率年約20%という驚異的な数字ですが、これがいつまでも続くわけがありません。 こうした高分配ファンドの多くは、運用の利益だけで賄えない分を「特別分配金(元本払戻金)」として、自分が投資した元本そのものを削って払い戻しています。
元本が削られれば、投資信託の基準価額は下がり続け、将来もらえる分配金の「絶対額」も減っていきます。ローン金利を支払った後の手残り金が、想定よりも早く先細りしていく可能性は極めて高いと言えます。
3. 別口座での運用による「資金移動のタイムラグ」
私は楽天証券で借りたお金を、あえて「他社の口座」に移して運用しています。これが有事の際に致命傷になりかねません。 市場が急落し、楽天側の担保比率が危険水域に迫ったとき、比率を下げるには「他社の投資信託を解約→現金化→楽天口座へ移動・返済」というステップが必要です。
しかし、投資信託の解約から現金化には数営業日のタイムラグがあります。この「手続きを待っている数日間」の間にさらに株価が下がり、楽天側で強制売却が執行されてしまうという流動性リスクを抱えています。
4. 金利上昇と株価下落の「トリプルパンチ」
「金利が上がれば景気が良くなって株高になる」という楽観的なシナリオもありますが、現実はそうシンプルではありません。急激な利上げや金融政策の転換局面では、逆に高配当株などのバリュー株に強い下落圧力がかかります。
ローンの金利が上がって支払う利息が増える一方で、保有株の価値は下がり、もらえる配当や分配金はすぐには増えない、という最悪の循環に陥り、利益の幅が急激に縮小するリスクがあります。
まとめ:リスクを正しく理解した上での付き合い方を
この運用方法は、表面上の利回りの良さだけを見て飛びつくと、市場の急変時に一発で市場から退場させられるほどの危うさを持っています。そのため、万人に勧められるものでは到底ありません。
それでも私が現時点でこの運用を続けているのは、これらのリスクや仕組みをクリアに理解し、コントロールしようと試みているからです。
実際、この仕組みを利用するようになってから、資産の増え方が大きくなったことも事実です。
「いつまでこの高水準が続くか分からない」という前提のもと、常に引き際を見極める目と、担保比率を監視する緊張感を持ちながら、今後も定期的に軌道修正を行っていきたいと思います。
これからも進捗があれば随時発信をさせていただきます。
利用を検討する方に、少しでも参考になれば嬉しいです。